司法書士事務所の選び方

ポイントの１つ目は費用・お金についてです。不動産の名義変更をする際には費用がかかります。さらに専門家に依頼するとその報酬もかかってしまいます。なるべく費用は抑えたいところではありますが、残念なことにこの費用でのトラブルが多いというのが実情です。

よくある話としては「『格安登記！○○円～』という料金設定にしているところへ安いと思って依頼したが、書類を取得や他の様々なことで追加で費用がかかってしまい、結局高くついてしまった」というようなことです。特に、「○○円～」としか記載のない場合は注意が必要です。

それでは、どうすれば良いのでしょうか。答えは簡単です。それは、料金設定の分かりやすい事務所に依頼するということです。例えば、料金が一律（セット）料金で、追加がかかる場合はどういう場合にいくらかかるのかをしっかり明示しているようなところです。不動産の価格が分かる固定資産税納税通知書等があれば概算費用はわかりますので、少なくとも、料金についてをお客様が納得がいくまで説明してくれる事務所を選びましょう。

ポイントの２つ目もお金に関することです。不動産の名義変更をする際には、名義変更以外にかかるお金（税金）についても注意が必要となります。

例えば、相続による名義変更の場合には相続税。贈与やその他による名義変更の場合には贈与税や不動産取得税、譲渡所得税等についてよく検討しなければなりません。

依頼があれば、基本的にはどの司法書士でも不動産名義変更の手続き自体はできるでしょう。しかし、その後に「高い贈与税を払わなければならなくなってしまった」という話や、「突然、不動産取得税の請求書が届き困っている」という話もよく聞くところです。そんなことにならないように、税金の話や法律問題についても総合的にアドバイスしてくれる事務所を選ぶべきです。そうすれば、時には税金でお客様にメリットがないと判断した時には名義変更をしない方が良いという選択肢も与えてくれるはずです。

それでは、どのようにしてそのような事務所を探せばよいでしょうか。例えば、問い合わせた際に税金についての説明もしっかりとしてくれる事務所です。このような事務所は、ホームページ等にも不動産名義変更にかかわる税金ついてしっかり説明していることが多いので、そのような内容を載せているかというのも見るポイントになるかと思います。

また、特に相続や財産税に強い税理士、弁護士等を含めた他士業と提携している事務所ということも大切です。その中でも相続に強い税理士というのが大切です。なぜならば相続税について的確に対応できる税理士は税理士全体の１０％と言われているからです。税務についての詳細や申告等については司法書士だけでは対応できません。そんな時に、連携できる専門家パートナーがいればお客様に最大の利益になるようアドバイス・相談できることとなります。

ポイントの３つ目は司法書士と連絡が密にとれるかということです。「問い合わせの電話の際には一生懸命対応してくれたが、依頼してからは連絡もなく、いったいどうなっているか分からない。」という声はよく聞きます。また、「いつ連絡しても所長が不在で、事務員しか対応してくれず事が進まない」という話も。それによって手続きに支障が出てしまったらとても心配ですし、お客様の大切な財産に関する手続きを依頼するなら、進捗連絡を密にくれたり、連絡が取りやすい司法書士に依頼したいところですよね。電話やメール、問い合わせフォーム等の連絡体制や連絡した際の対応のスピードなどを判断材料にしてみるのも良いかもしれません。スムーズで安心に手続きを進めるためコミュニケーションを密にとってくれる事務所を選びましょう。